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アラビアンコースト

アラジン 2017/11/22S アラジン的見どころ第4回~厂原アラジン~

私の推しアルちゃんで理想のアラジンは北村さんだけど、一番好きなアラジンは厂ちゃんアラジンなのである。その事実に揺るぎがないということを今回改めて認識した。

 

 

というわけで。

 

 

ダークヒーロー系大人アラジンこと厂ちゃんアラジン、1年2か月ぶりのアグラバーにおかえりなさい!!!

もうかれこれ1万年くらい待っていた気がする。ジーニー並に待った。長かった…北のサバンナで暮らす期間が長すぎた…彼が人間に戻れてよかった…ヒューマンアゲイン…。

 

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 いやちょっと先週の謎のキャス変(唯くん1日のみ→翌日から北村さん)で、もしかしたら今週から厂ちゃんアラジンになるんじゃないのかって思っていたのだけど、2年半アラジンオタを続けてきた結果、なんとなくアラジンが変わるかどうかの予想が3割くらいの確率で当たるようになりました(低い)。

 

 

 

◎ディズニーの主人公とは一線を画すダークさが持ち味、厂原アラジンについて

厂ちゃんアラジンの魅力は何より、人を惹き付ける天性のカリスマ性と包容力、そしてその一方で自分の生き方に対して後ろめたさを持ちながらもそれを隠して割り切って現実的に振舞うところだと思う。

 

アラジンの生き様を考えたときに、根は心優しい青年である彼が生きるために散々嘘をついたり泥棒をしたり悪事に手を染めた人生を送ってきたとしたら、どんなに明るく振舞っていたとしてもその揺るぎない事実は心に暗い影を落としてしまうような気がする。その影の部分が色濃い厂ちゃんアラジンは本当に現実的なキャラクターだなと個人的に思うのだ。アラジンらしさ、ディズニーらしさという点では正直一番それらしくないのかもしれない。でも私はこのリアルさがすごく好みで、アラジンの負の部分を誰よりも表現してくれているからこそ、変わりたいと思っているのに嘘を重ねてしまう、そんな自分の弱い部分を嫌というほどわかっていて割り切るしかないように思えるのだ。

 

ちなみに北村アラジンも自分の生き方を割り切っているタイプのアラジンなんだけど、物事を深く考えずに感覚的な生き方をすることで本当の自分からは目を背けていた節があるので(それもまた頭がよい生き方だなと思う)、割り切り方のベクトルが厂ちゃんアラジンとは正反対なところが面白い。でもどちらも改心系アラジンだということ、そして包容力があるという点ではすごく似ていて、性格は正反対だけどその共通点が私は好きなのかもしれない(すぐ推しアルちゃんの話をするところ、治せません)。

 

そして厂ちゃんアラジンはとにかく男らしい。

押しが強くて少し強引なところもあるのだけど、落ち着いた大人の雰囲気はその強引さすらも魅力にしてしまう。ジャスミンに一目惚れしてもスマートさを失わない余裕もあるし、何があっても動じない(実際は動じることもあるけど、雰囲気的に動じてない)。 おそらくそんな厂ちゃんアラジンと対等に渡り合える女性もまたジャスミンだけなのだろう。

 

◎アラジン的見どころ第4回~厂原アラジン~

個人的な見どころについて、まあ100個くらいあるのですがなんとか5個に抑えたので褒めてほしい。

既に語りすぎやんけ…という感じだが、本題はここからである。

 

①怒りを押し殺して現実を噛み締めた大人の本音が溢れ出す瞬間に涙する『POYB』

 

タイトルなっが。

 

ここ1年弱。あまり怒りを見せない系のアラジン(笠松・北村)をずっと観てきた私としては、久しぶりに観た厂ちゃんアラジンのやり場のない怒りに途方もなく共感してしまったわけである。

 

「不幸中の幸いだな、生きていたら家族もとんだ恥さらしだ」

 

というアブダラ王子の台詞は、母を亡くしたばかりで自分の生き方に疑問を持っていたアラジンには相当堪えるはずで、しかもそれを弱者を馬鹿にする鼻持ちならない王子に吐き捨てられたのだ。殴りかかりたくなるほどの怒りややり切れなさがあると思う。

厂ちゃんアラジンは拳を握りしめ露骨に怒りを露にするが、すぐにその手は緩み哀しそうな笑顔を浮かべて周りを見渡す。市場の人々の哀れむような、どことなく小馬鹿にするような雰囲気を察して、これまでは現実を割り切ることで身を守ってきたアラジンが心の奥にしまい込んでいた「変わりたい」という本音を吐露してしまう。

どんなに割り切って生きてきたとしても、きっとアラジンの中にはまだ変われるかもしれないという希望は微かであっても残されていて、それが初めて表に出た瞬間でもある。あの厂ちゃんアラジンにその決意をさせてしまったという事実がとにかく重くて、それほど母の死は彼の心に大きなダメージを与えていたのだと思う。何気に「息子」感は大人アラジンたちの方が強いなって改めて思ったんだよね。(オリキャス氏も強いです)

 

大人になると、誰でも自分の生き方にある程度見切りをつけて割り切らなければいけないときが多かれ少なかれある。現実的なものの見方をする厂ちゃんアラジンだからこそ、こんな生き方を変えてみせると誓う姿が今からでも遅くないという気持ちはどんなときでも捨ててはいけないんだということを思い起こさせてくれるのかもしれない。

 

まあ…アラジンの設定年齢は明らかに10代後半~20歳前後な感じだけど…厂ちゃんアラジンの精神年齢はもはやアラサー以上では…(好き)

 

②ラストチャンスの覚悟が半端ない『ダイヤの原石』

観ていればすぐにわかるんだけど厂ちゃんアラジン、最後までジャファーを信用していない笑。

いつまでこんなつまらないことを続ける気だと言われても、自慢の息子になりたくないのかと煽られても、まったく動じずに顔色も変えない厂ちゃんアラジンは、「君はダイヤの原石」だと言われるとあろうことか嘲笑する。あのプッと噴き出すバカにしたような笑い方が本当に好きで、もう最初から信じる気がないし自分がダイヤの原石だなんてあり得ないと思っている顔に、自分の生き方への諦めを感じてせつなくなってしまう。

なので、自虐的な感情が強い厂ちゃんアラジンが、追い詰められてジャファーの誘いを受けざるを得ない状況に決死の覚悟を感じる。あんなに後戻りができない感が漂う「ダイヤの原石」は厂ちゃんアラジンだけ!!!

 

 

③口の悪さから感じるワイルドな魅力っていいよねって話(ただしイケメンに限る

前はあまり気付かなかったんだけど、オフマイクの台詞がワイルドすぎますね!?

そしてかっこよすぎますね!?

 

「この女が盗みを働いたんでさあ!」に対する「お前、返しただろ!?」とか。

FLMでご主人様と言われたときの「俺が!?」とか。(それ以外の場面でもオフマイクの一人称、俺になってる。あえて俺にしているとしたら最高すぎでは?)

 

舞台版のアラジンはアニメに比べると口調が柔らかすぎるなあと思っていたので、すごくしっくり来る。アニメ版は一人称が俺になったり僕になったりするところが好きで、わりと荒々しい一面があったと思うので。

 

 

④超絶ドSなサムバディ

「身軽だね!」に対する返答がお礼ではなく「だろ?(不敵スマイル)」であるドSアラジン様はジーニーにソロダンスに対して「地味~!」とツッコミを入れる。

 

この圧倒的鬼畜っぷり。

 

北村アラジンデビューのときにはこんなジーニーに優しいアラジンいたのか…!って感動したのだけど、それはたぶん散々厂ちゃんアラジンを観てきたせいだと思う笑。

しかも久しぶりに登板したらオフマイクの地味~!ボイスが台詞レベルの大音量になってるし。大丈夫?道口ジーニー心の中で泣いてない?

 

⑤ジーニーに逆ギレするときの「勝手にしろ!」の弱々しさが半端ない

というか、その前の「わかってくれよ!」も弱々しい。

自分の弱さを熟知している厂ちゃんアラジンだからこそ、自分を客観的に見ることができて、ジーニーなしの自分に価値があるはずがないと思っている。普段は余裕があって、何事も軽く乗り越えてきた厂ちゃんアラジンがあんなに自分の弱さをさらけ出す瞬間の悲痛な表情が苦しくて堪らない。だから失望したジーニーに叫ぶ「勝手にしろ」も逆ギレというよりは自分に言い聞かせるような感じなんだよね。

ジーニーが消えていくとき、「違う…ジーニー…違う…」って弱々しい声で繰り返すのが辛い。きっと多くの人に手を差し伸べてきて助けてきた厂ちゃんアラジンにとって、誰かに頼らなければいけない状況になったのって初めてだったんだと思うし、ジーニーを心の底から信頼して傍にいてほしいと思う気持ちが強かったんだと思うんだよね。だから思わず出てしまった言葉にあんなにも傷付いたジーニーを見て、咄嗟にそんなつもりじゃなかったと出た言葉なのだろうと思う。

 

 

ちょっと力尽きた…でも全く持って書き足りないのでたぶんそのうちひたすら厂ちゃんアラジンについて語ったりすると思います。以上。