Comment lui dire

アラビアンコースト

レ・ミゼラブル 2017/5/31S @帝国劇場

再演の度に何回か観に行って「いい話だなあ」と思うだけの清々しいまでのレミ一般人である俺氏、今回も「いい話だなあ」と思って帰ってきました。

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いやあ、本当にいい話だなあ。
特にアンジョルラスが爆弾を抱えて火口に飛び込むシーンは大号泣でした。


すみません嘘です。


レミは特に好きなキャラがいないのだが、もしガブローシュがロリだったらグランテールが性癖ドンピシャだった。私がユゴーだったらエポニーヌとガブローシュの性別を入れ替えるな。
ホモになるけど。

基本的にあまり登場人物の行動に共感を持てないことが、私がこの作品にどハマりできない原因でもあるのだが、特にジャベールは一番理解ができないタイプである。
自分が信じる正義に愚かなほどな忠実なキャラクターと言えばフロローを思い浮かべるが、ユゴーは真面目さゆえに正義に妄執するキャラにある種の人間らしさを見出していたのだろうか。
自らが信じる正義から外れた者を悪と決めつけ追い詰め続ける点で2人は共通しているが、その悪に手を差し伸べられて救われたがゆえに正義に揺らぎが生じ自らの命を絶つという結末を迎えてしまったジャベールの方がより悲惨さを感じるのは、フロローが最期まで自ら信じた正義を貫いた男であったからかもしれない。貫けなかったことも人間らしくあるし、貫き続けたことも人間らしくあると私は思う。

待って、共感できないとか言ってるわりにしてない!?ジャベール?大好きです!!

有名人のくせに、バリケードに潜入して正体がバレないと思ってるとこもかわいいよね。
川口ジャベはすごく日本人的な「真面目」の人なので、一番共感しやすいタイプじゃないかなと思っている。光夫ジャベの戦闘力を100としたら川口ジャベの戦闘力は3くらいだけど。

◎ウザさMAX海マリちゃんについて
今回、マリウスがすごくダメ男に見えた。
まずコゼットに会うためにエポニーヌを利用するところがダメである。エポの想いに気付かない天然さがかわいいで済まされないレベルでエポが哀れである。むしろエポの想いに気づいていなかったとしても女性にそんなことを頼むのが失礼である。エポのことを全く女性として認識していないということであるし。
結局友を選び革命に参加したとはいえ、コゼットへの想いを振り払うために無茶に戦ってその結果エポニーヌを失い、ガブローシュの死を目の当たりにして怖気づき逃げ腰になって1人だけ助けられ…。本当にダメ男だな!

というマリウスのダメな部分がすごく今回のレミでは助長されて見えて、海宝マリウスのなせる技かなと思う。2年前よりもマリウスの悪い部分が色濃くなったということはそれだけ演技面で進化しているのだと思った。
マリウスの浮ついたところ、甘え、責任感や覚悟のなさ、お坊ちゃんで世間知らずだった部分が見えてこそ、1人だけ救われてしまったことで仲間に対する悔悟や葛藤が強くなって、亡くなっていった者たちの想いをコゼットと共に背負ってこれからの未来へ向けて歩き出す力に変えられるのだと思う。

というわけで海マリちゃん、前半のフワフワ夢心地天然君からの命を懸けることに対する責任や覚悟のなさが露呈するところまで、マリウスの中にある「こいつダメだな…」と思わせる部分の演技が最高である。

でもさあ、やっぱりマリウスよりアラジンで観たいよね(結局)

◎その他感想
・ぷくバルはめちゃくちゃいい人
本当に聖人になる素質を持って生まれてきた人な気がする
・りおアンジョの圧倒的カリスマにひれ伏したい人生だった
アンジョはカリスマ性の塊の方が今の演出に合っている気がする。なんとなく。最後ドナドナされるからカリスマとは…ってなるけど。
・清水コゼがかわいい2017
前回観られなかったのでようやく。マリウスが一目惚れするだけの魅力、光と影の部分を両方持ち合わせたコゼットだった。