Comment lui dire

アラビアンコースト

オペラ座の怪人 2017/8/13M 横浜千秋楽

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およそ5ヶ月の横浜公演。
まあそれなりに月1~2くらいのペースで通ったものの、ラウルオタとしての本懐を遂げることは出来なかったというのが本音である。
ラウル…もっとこう…出ろよ…特にアラフォーとか…

数多の演出変更については正直微妙に思う部分も多かったものの、キャストによって大分見方が変わることもあって、佐野ファントム×苫クリスというマイフェイバリットの組み合わせで拝見できた千秋楽はもうそれは素晴らしい公演でした。佐野苫はいいぞ。




◎演出変更について気になった部分
・TOMの歌い出し

クリスがオドオドしながら歌い始めるようになった。
WE版しか観たことないけど日本以外は全部あれがデフォルトなのかな?
日本版が好きだったのでちょっと残念ではある。
話は変わるけどWEで舞台を見ると皆フツーに観劇しながらビールとか飲んでてヤバイ。外人膀胱デカすぎるだろ、、とか思っていたがビールをバカバカ飲んでいた斜め前のウェイ系おじさんは2回くらいトイレに行っていた。ダメじゃん!


・墓場三重唱
「ラウル邪魔!」「ラウルいらない」「出トチリかよ」というファントム派からの圧倒的苦情の声(注:私の妄想です)を跳ね除けて爛々と登場する子爵様。三重唱のラウルパートがわりと好きなので私は好意的である。てかラウルは少しでも長く舞台に出ていてほしい。個人的嗜好としては。

・なんかPONRが情欲的になったとか言われてるけど

感受性に乏しいのでちょっとよくわかりません…。
というかあまり情感たっぷりの演出になるとLNDとかいう黒歴史に繋がりかねない。
PONRのネットリとした男女の関係を思わせるような描写を評価する声の方が大きいのかもしれないが、私の理想であるファントム氏は確実に女性経験に乏しい夢見がちな暴走童貞オタクなので、ファントムの夢オチであるなら納得する(最低)。

・クリスがヴェールを投げることの解釈

クリスを助けに来たラウルの首にファントムは縄をかけ、クリスに自分とラウルどちらかを選べと迫る。旧演出においてクリスはファントムとラウルに前に立ちはだかってファントムにラウルを助けてほしいと祈るように懇願していたが、演出変更によりそれはなくなって、ヴェールを丸めて投げることで強い怒りを表すようになった。
ファントムに対する生々しい怒りを見せたクリスがその後に彼にキスをするというのがどうもピンと来なかったというか、ヴェールを投げるという行為により、クリスの心情について推測する余地があまり残されていないように感じていた。だって単純に考えれば、ラウルを殺されそうになったクリス激おこ!って感じになっちゃうじゃないですか。演出変更の意図としては『わかりやすさ』が重視されているのだろう。
ただ、先日苫クリスを観たらすっと落ちた気がする。苫クリスはヴェールを投げるときもそこまで感情的には見えない。ファントムに対して感じているものが深い悲しみや哀れみを内包した決して単純ではない怒りの感情であるようにみえる。ファントムとラウルの間で揺れ動いてこの状況を招いた自分への憤りさえ含まれているような気がする。
だからその後にファントムに本当の気持ちをわかってもらいたい、怒りもあるけれどそれだけじゃない、あなたを救いたいという気持ちでキスするという流れに持っていくのはわりと自然なことではないだろうか、、と思ったんだけど。

まあ全部適当だけど。

・地下室のマスカレリプ、猿のオルゴールの顔半分を手で覆いながら歌うようになった

ここは本当にクる。
50年後のラウルが猿のオルゴールをファントムの象徴として見ていたように、ファントム自身もあの猿のオルゴールが奏でるマスカレードの歌詞に思いをはせて自分に重ね合わせていたのかもしれない。
冒頭のオークションでのラウルとリンクするかのようなシーンになっていて、わりとこの変更は好きだったりする。

・その他

まあ色々あるけどそのうち慣れるでしょう(軽い)
AIAOY後のクリスとラウルのイチャツキ度パワーアップは、、うん…そうだね…ファントムが怒るのも無理はない。


◎佐野ファントムを幸せにしたい会(会員1名)

純粋がゆえに狂気に満ちていて(フロローか?)子供のように傷つきやすくナイーヴな佐野ファントムは、クリスティーヌに愛されたいけれど心のどこかでは愛されるはずがないと思っている人である。
かつてアカデミーで佐野さんが仰っていたご自身のファントム観、「たぶんキスをされたのは生まれて初めて、最初は驚いた気持ちだったけどその後自分のためにそこまでしてくれるのかという気持ちとそこまでしてラウルを助けたいのかという気持ちが湧き上がる。クリスに愛されてるという気持ちは少ないんじゃないかな」という言葉を思い出した。

最後まで自分が愛されるはずがないと思っている佐野ファントムに、クリスが人を愛するということを教えてあげるという解釈だとすれば、彼女を愛しているからこそファントムは二人を解放したのだと思う。
だから私の中で佐野ファントムはすごくハッピーエンドであって、彼女の気持ちを受け取って彼女の幸せを願えるようになったことは彼にとって良い意味で大きな変化であると言えるのではないだろうか。彼の愛は決して報われなかったわけではないと思
う。
そう、涼太くんも縄を切られたあとはファントムとの間に特別な絆が生まれたんだと言っていた。ファントムとラウルがいがみ合うことももうない。えっ10年後にファントムとラウルが酒場で決闘する話があるって!?どこのALWがつくった二次創作です
か?

◎光田ラウルについての雑感

韓流ドラマに出てくる財閥の世間知らず御曹司じゃね???

韓流ドラマ見たことないけど。

ラウルは確かに苦労知らずのボンボンでかもしれないが、それにしても知らなすぎじゃね???
JCSで光田ペテロを見たときの私は「ウサギのようであった」とのたまっていたが、ラウルもわりとウサギでした。
長身なので衣装がよく似合う!髭なくていいと思うんだけどなあ。ラウルには髭付けとけみたいな風潮やめてください!


◎まとめ

北村さんは早くラウルデビューしてください(キャスティングされていません)。